「顧客に電話を取ってもらうには、いつ電話をかければよいのだろう?なかなかつかまらなくて困っている。」…今回は、BtoCアウトバウンドコールセンターの頭を悩ませる「架電接続率」の向上方法についてQ&Aでご紹介します。
Q1:高齢者層・シニア向けの場合は?
――高齢者層、シニア向けに商品展開しています。今、アウトバウンドコールセンターからアプローチしているのですが、架電接続率が低迷して悩んでいます。夕方の買い物時間は避けているのですが、接続率を上げるにはどうすればよいでしょうか?
A1:夕方・夜を避けて、朝・昼が狙い目!
この層への電話ということは、固定電話への架電となることが多いかと思いますが、在宅時間に合わせることが鉄則ですので、夕方の買い物時間を避けるのは良い判断です。さらに夜もテレビを見ていたり、就寝時間が早い場合も多かったりするので、16時以降の電話は避けた方がいいでしょう。
高齢者層・シニア向けで電話がつながりやすいのは、午前中~夕方まで。つまり、9時~16時頃が電話を取ってもらいやすい時間帯となります。ただし、この層は規則正しい生活をしているケースが多くあります。お昼ご飯の準備を始める時間帯~12時~13時にかけての電話を好まない人もいるかもしれませんので、注意が必要です。
●POINT
高齢・シニア層への接続率を上げるには、午前中(9時~12時)、午後早め(13時~16時)で、昼食準備時・昼食時は避ける。
Q2:主婦層をターゲットにしている場合は?
A2:昼の時間帯に集中して架電する仕組みを!
主婦層は比較的1日中多忙なことが多く、特に午前中(9時~12時)、夕方~夜(16時以降)は架電に適していません。
電話に最も適しているのが、昼(12時~16時)の時間帯です。家事から一度手が離れる時間帯です。この時間帯に集中的に電話をかけることで架電率アップが見込めます。
こうした短時間の間に連続して電話をかけるためには専用のシステムを使うのも一案。架電工数(リストを探す、電話を架ける、架電後の後処理など)を減らし、効率を劇的に向上させることができます。100名近くオペレーターがいるならプレディクティブダイアル※という仕組みも有効でしょう。
※プレディクティブダイアル(予測発信。つながった呼を空いているオペレーターに着信させる仕組み)
●POINT
主婦層には13時~16時に集中的に架電。※特にBtoCへの架電において、短時間での架電率を上げるためにはプレディクティブダイアルの活用も効果的。
※ただし、一般的にプレディクティブダイアルが有効になるのは100席、少なくとも50席が必要と言われています。
Q3:架電率が上がりにくい会社員や学生の場合は?
多様なターゲットに電話をかけていますが、会社員や学生への架電率が低く困っています。
A3:平日なら夕方以降、土日ならAMも!
会社員や学生は日中は外出していることが多く、そもそも固定電話にはつながりにくいものです。しかし、夕方以降からは在宅率が高くなりますので、学生ならば16時以降、会社員なら18時以降からが架電時間帯となります。もちろん、夜間遅い時間になりすぎてもクレームの原因にもなります。20時頃まで、あるいは家族の方の了承を得た上で21時頃に架電するなど、節度ある対応が必要です。また、土日など休みの日であればAMもつながりやすいのではないでしょうか。
●POINT
会社員なら夜間(18時~20時)、土日ならAMなど在宅時間を考えて。学生は夕方~夜(16時~20時)の時間帯に。
<まとめ>セオリーに則った架電で効率UP!
総じて注意しなければならないのは、望まれない時間帯に電話することはクレームにもつながりやすい点。例えば会社員に電話する場合、朝の8時頃にかけたり、勤務時間中の携帯電話にかけたりしても、それは迷惑でしかないでしょう。相手の生活リズムやスタイルを考えることが重要なのです。
また、こうして考えると、それぞれターゲットには電話がつながりやすい時間帯があり、そのセオリーに則ることが重要と分かります。下記に一覧でまとめましたのでぜひ、参考にしてください。ただし、すべてがこの限りではありませんので、定期的に見直し改善することで、自社独自の架電率向上策が見いだせることでしょう。
●高齢者層:午前中(9時~12時)、午後早め(13時~16時)
●主婦層:午後早め(13時~16時)
●会社員:平日夜(18時~20時)、土日:AM
●学生:夕方~夜(16時~20時)
※注意点:
顧客が忙しい時間帯にかけると、クレームにつながることも。
ターゲットごとに適切な時間帯を選んで架電すること!
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