| カテゴリー:スタッフの教育・育成

スタッフへのインセンティブが逆効果に?…ヤル気が出る報奨・落ちる報奨

アウトバウンドコールセンターでは、オペレーターのヤル気を維持するとともに、優秀な人材を確保することは重要課題。そのためにもインセンティブは欠かせない手法で、多くの企業が取り入れています。しかし、インセンティブには意外な落とし穴があることも忘れてはなりません。

インセンティブが悪影響を及ぼす時…

インセンティブは、単に優秀者に与えればよいものではありません。安易なインセンティブは、時として組織にとってマイナスとなることもあるからです。では、どのようなあり方が適しているのか、2社の例をもとに考えてみましょう。

●A社の場合
厳しい営業戦線の中、見込み客獲得手法の1つとしてアウトバウンドコールセンターを有効活用しているA社。何年か運用していると次第に、オペレーターのモチベーションにも差が出始めます。そこで、オペレーター全体のヤル気を促進するとともに、優秀な人材を確保するために、成績上位者や改善提案を行ったスタッフには四半期ごとに表彰し“金一封”を付与することになりました。

「これでスタッフのモチベーションも上がることだろう」と考えたA社管理職。しかし事実はその逆となりました。インセンティブをもらう顔ぶれは、毎期同じメンバーに固定化され、成績中位~下位層は「どうせ自分たちにインセンティブは関係ないこと」と、モチベーションも上がらない結果に。優秀なスタッフとそうでないスタッフ間に“格差”が生じ、組織もどこかぎくしゃくしてしまいました。

●B社の場合
営業組織改革の一環としてアウトバウンドコールセンターを導入したB社。その後、スタッフのヤル気向上のためインセンティブ導入を検討。B社では「上位者のみに金一封」というインセンティブは、一時的な報酬に過ぎず、一部の人のみ表彰されるものでは、組織的なヤル気向上にはつながらないと考えました。

そこで、オペレーターがヤル気を持続できる組織にするためにインセンティブを工夫。「オペレーターをチームに分け、チームを対象に表彰」、「成績上位者のみならず、中位・下位も努力や経緯に応じて評価」というように、多くのスタッフがその働きに応じて評価できるしくみを取り入れました。その結果、スキルが高くないスタッフも成績上位者に“引っ張り上げられる”とともに、“努力が認めてもらえる”結果となり、組織的なヤル気向上につながったのです。

“個”に着目したインセンティブは時代遅れ!

A社とB社ではなぜ、インセンティブが大きく明暗を分ける結果となったのでしょうか。働き方やワークスタイルが多様化した今、成績上位者のみへのインセンティブがスタッフ全員を鼓舞する時代ではなくなりました。つまり、目先にニンジンをぶら下げて走らせようとしても、誰もついてきてくれません。それどころか、A社のように安易なインセンティブが、組織に対してマイナスとなることすらあるのです。

一方、B社では「中位~下位への評価」を考えたインセンティブを採用し、スタッフのモチベーションとスキル向上に成功しました。ここに、今後のインセンティブを考える上での大きなヒントがあります。単に個人を表彰する…という従来型インセンティブは捨て、組織全体のモチベーションが底上げできる方法を取り入れること。これが、コールセンター全体の組織力向上につながる、新しいインセンティブの考え方なのです。


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