| カテゴリー:超“入門”

「売れるスタッフ」と「売れないスタッフ」の違いとは?

対話が勝負のアウトバウンド。同じフロアにいて、同じスクリプトなのになぜ、売れる人と売れない人に分かれてしまうのでしょうか? 流暢に話している人が必ずしも売れているとは限りません。売れる人と売れない人を分ける “違い”とは?

対話のリズムやペースは「あなた」主導?「お客様」主導?

通販のアウトバウンドコールセンターを運営している某社では、今月も月間売上の常連としてAさんが表彰されました。一方、ベテランオペレーターのBさんは、なかなかAさんには売上が及びません。AさんとBさん、同じフロアのオペレーターで、使用しているコールスクリプトは同じ。なぜAさんの方がいつも上位になるのかBさんは疑問に思っています。

Aさんのトーク内容をモニタリングしてみても、際立った特徴が見つけられません。元気に話しているわけでもないし、ハキハキとした印象もない。Bさんの方が、よほど明るくハキハキ流暢に話しているように思っています。

――Aさんにはなぜ、実績が伴うのでしょう?
「優秀なオペレーターとは?」と考えた時に、明るい声でハキハキと話すことが条件のように考えがちです。確かに、明るく流暢に話すことで印象がよく思われるのは事実です。でも、ここにはちょっとした落とし穴も……。

例えばBさん。もともと話し好きな性格もあり、“お手本のように”流暢に話すことができます。しかし、「自分の話を相手に聞かせる」ような話し方になってしまいがちでした。これは、お客様の側としては、会話のペースはBさんが握っているので、いつまでも聞いていたくはありませんし、話についていけなくなっているかもしれません。

それに、お客様はBさんが流暢に話せば話すほど、「営業っぽい。何か売り付けられそう。」という印象を強く受け、これ以上長く話すと、断りづらくなり、商品を買わされるのではと警戒心を抱いてしまうのです。もちろん、「押しの強さ」が功を奏する場合もありますが、某社の場合には落ち着いた客層が多かったため、そうはいかなかったのでしょう。

お客様が話しやすいペースを上手に作るのが“聞く技術”

では次に、Aさんが実績を上げている理由に迫ってみましょう。Aさんはどちらかというと、落ち着いたトーンで話すタイプ。商品の優位性を早口に、次から次へとアピールするわけではないので、お客様にとって、警戒されにくい話し方と言えます。

また、Aさんの特長として考えられるのが、“聞く技術”が優れていること。聞く技術とは、お客様がなにを考え、なにを望んでいるかを聞き出すことで、その潜在的なニーズに対して、適切にアプローチできること。よく聞くと、Aさんは次のような“聞く”ためのテクニックを駆使していることがわかります。

(1)オープン/クローズ質問の適切な使い分け
「はい/いいえ」等、制限された回答ができるクローズ質問と、自由回答できるオープン質問。この使い分けのタイミングが上手。「ここぞ」という時に、オープン質問をすることで、お客様は気持ちよく話してしまいます。
>オープン/クローズ質問に関する記事はこちら

(2)クッションフレーズを多彩に用意
会話の流れを作りだすクッションフレーズを多彩に使い分けています。このことで、お客様の言いづらいことを聞き出したいときや、別の話題に切り替えたいときでもスムーズに対話が進みます。
 ・クッションフレーズ(つなぎの言葉)の例
  恐れ入りますが、お差し支えなければ、お手数ですが、もしよろしければ等

(3)相づちの使い分けや、オウム返しの言い換えが自然
お客様の話を聞いているサインである「相づち」や「オウム返し」。これを適切に行うことで、相手は話しやすくなります。
相づちは単に「ハイ、ハイ」と言うだけではなく、「さようですか」「なるほど」「それは大変でしたね」等、感情的になり過ぎない程度の抑揚をつけて、一本調子にならないように注意。
オウム返しといっても、単なる繰り返しではなく、「○○という商品は長く使っていたんだよね。」→「○○を長くお使いいただきありがとうございます。○○をお使いでしたら、□□をご存知ですか?」…というように、同じ内容を返しながら、別の話題につなげています。

――ここではAさんが“聞く技術”に長けていたことを挙げましたが、単なるトーク術だけでは実績に結び付きません。Aさんが最も気を付けていたのは、自分のリズムで話すのではなく、お客様のペースで話が進むようにコントロールすることだとか。ここが実は、“聞く技術”を“聞く力”に変える重要なポイントなのです。

そして聞く力を磨くには、自分のトーク内容を確かめることから。そのために有効なのは、自分のトーク内容を録音して聞いてみること。 売れている人のトークと聞き比べることで、見直すポイントが見えてきます。相づちのタイミングや間合いの取り方は適切か、お客様が話している最中に自分の話を割り込ませていないか、などを一つひとつチェック。お客様の立場に立ってトークを聞きなおすことで、「売れるスタッフ」を目指しましょう。

●まとめ
・流暢に話すことは大事だが、そこにとらわれると“落とし穴”が。
・「売り付けられそう」という話し方になっていないか注意。
・“聞く技術”を身に付けることで、相手の話を引き出すことができる。
・お客様が話しやすいペースを作ることが重要。
・聞く力を付けるには、トーク内容を録音して、お客様の立場に立って聞き直すこと。

●関連資料をこちらからダウンロード
「生産性の高いアウトバウンドコールセンターを構築するための6つのポイント」

>同じ架電時間でも生産性が150%上がる方法


架電効率188UP!生産性が劇的に向上【TELE-ALL-ONE】 ≫詳細はこちら役立つ無料レポート!コールセンター構築に必須の資料。ダウンロードはこちら≫

当記事に関する感想・お問合せ・ご相談はこちら