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無意識に「はい」の回答を導くための、オープン/クローズ質問

アウトバウンドにおいて、お客様に最後まで話を聞いてもらえるケースは一握り。限られた時間の中で相手の要望を聞き出し、ポイントを絞って説明できなければなりません。そこで、お客様との会話を途切れさせず、短時間で成果を生み出す必須スキル、「オープン/クローズ質問」を紹介します。

オープン型、クローズ型で使い方は異なる!まずはその特徴を理解する

お客様に電話をかけて質問する時、2種類の質問を使い分けていますか?
その2つの質問とは「オープン型」と「クローズ型」です。

「クローズ型」とは、「はい/いいえ」等、制限された選択肢内の言葉で回答できる質問です。例えば、「あなたの電話回線は○○社のものを使用していますか?」というような、「はい/いいえ」で回答できるような質問を指します。

この質問の方法では、お客様はあまり考えなくても答えることができるので、トークの初めの方に向いています。テンポよく質問を投げかけることで、会話がスムーズに進められることでしょう。また、「いいえ」ばかり答えさせる質問だと、お客様の気持ちがネガティブな方向に傾き、会話がスムーズに進まないこともあるので、「はい」と答えさせる質問を用意するのもテクニックの1つです。

一方、「オープン型」とは、相手に答えを自由に考えさせる質問です。例えば、「当社にどのようなイメージをお持ちですか」というような質問で、自由に答えてもらう質問です。これはある程度、会話が進んでから取り入れた方がよい質問です。初めからオープン型の質問をしてしまうと、お客様は答えに窮してしまい、会話がスムーズに続かなくなってしまう場合も考えられます。

このようなオープン型とクローズ型はどのように使い分ければいいのか、その特徴を下記にまとめましたので、まずは整理し、頭に入れるようにしましょう。

●クローズ型のメリットとデメリット
 【メリット】

  ・欲しい情報が短時間で得られる
  ・簡潔に答えられるため、心理的負担が掛からない
 【デメリット】
  ・クローズ型の質問を繰り返すと、詰問されている印象を与える
  ・得られる情報量があまり多くはない

●オープン型のメリットとデメリット
 【メリット】

  ・多くの情報を引き出すことができる
  ・相手との距離を縮めることができる
 【デメリット】
  ・答えること対する心理的負担が大きい
  ・お客様が考え込んでしまい、会話が続かないことも

オープン/クローズ型質問、実践編!ゴールへと導く質問術

では次に、先述のオープン/クローズ型質問をトークにどのように組み込むかを考えましょう。この両者を適切に組み合わせることが、会話の流れをスムーズにして、会話のゴール…つまり目的達成へと導くのです。

“適切”といっても、具体的にはどのように組み合わせればいいのかわからない…という方は、まずは、「3つのクローズ型質問+1つのオープン型質問」を目安にしてみてはいかがでしょう。このくらいの流れが、一般的にお客様が回答しやすく、オープン型質問でも会話しやすくなると考えられています。

もちろん、貴社の扱う商品によって違いはありますので、会話の流れがスムーズにいっているかどうかチェックし、改善していくことを忘れないようにしてください。

それでは最後に、健康食品のアウトバウンドを実施している某社が、オープン型とクローズ型質問をどのようにトークに組み込んだのかを見てみましょう。

(オープニング)
挨拶を終えて・・・
    ↓
オペレーター:「いままでに、私どもの商品と似た健康食品を購入したことはありますか?」

(「はい」と言ってもらいやすいクローズ型質問を最初に投げかける)
お客様:「ああ、買ったことはあるけど」
オペレーター:「そうでしたか。ちなみにこのような健康食品を買う場合、効能と価格のどちらを優先されるのでしょうか?」

(クローズ型質問。「NO」が選択肢にはないので会話を継続しやすい)
お客様:「うーん、どちらかと言えば、効能かなー」
オペレーター:「そうですよね。効果が見えないと、長く使用できませんからね。お客様はなにか愛用されているサプリメントはあるのですか?」
(答えやすい「クローズの質問」で会話をスムーズに)
お客様:「ええ、ビタミン剤を飲んでいるんだけど。効いているのかしらね。」
オペレーター:「そうなんですか。なにか、体の調子でお悩みでもあるのですか?」
(「オープンの質問」でお客様との距離を縮める)
お客様:「疲れがね、とれないのよ。朝になってもなんだか体が重くて……」
オペレーター:「それは、つらいですね。弊社の製品でしたらビタミン○に加え、○○の成分が入っているので、一度試してみてはいかがですか?」
(商品説明へ)

<まとめ>
アウトバウンドでは、最初はお客様が拒否反応を示すのは当たり前。オープン/クローズ型質問を使い分け、垣根を一つずつ取り払うことで、商品説明を聞いてもらえる状況へと導くことがポイント。下記の点に留意し、ゴールへと結び付けましょう。
・トークの初めにはクローズ型が向いている
・「NO」と答えるような回答ばかり用意するのは避ける
・クローズ型で会話がスムーズに進んでからオープン型質問へ
・まずは、3つのクローズ型質問+1つのオープン型質問を目安に
・一人でも多くの顧客を商品購入のゴールへと導くためにも、
 質問内容の継続的なブラッシュアップ、社内ノウハウの蓄積を

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