| カテゴリー:実践ノウハウ・テクニック

改善のないトークスクリプト、それがアウトバウンドの劣化を促す!

商品に自信はあるのに、なぜかお客様の反応がイマイチ……。商品説明までトークが展開できても、そこからの“ひと押し”でつまずくアウトバウンドも多いのでは。それは、商品自体に魅力がないのではなく、トークスクリプトに問題があるのかもしれません。そこでトークスクリプトを改善することで、商材の魅力をアップさせる方法を紹介します。

“ニーズ”から“ウォンツ”へ、お客様の願望を深掘り!

「トークスクリプト通りに商品のメリットを伝えているのですが、購入してもらえないんですよね……」

オペレーターの一人からトークスクリプトに関するこんな相談が。他のオペレーターにヒアリングをしてみると、同じような悩みを抱えていることがわかりました。
チームリーダーは、その声を受け、トークスクリプトの内容を再検証。スクリプトを何度読み返してみても、どこに問題があるのかがつかめません。

こんなとき、検証してほしいのが、お客様の「ニーズ」と「ウォンツ」を捉えるコールスクリプトが設計されているかどうか。「ニーズ」と「ウォンツ」は似たような言葉ですが、マーケティングでは意味合いが異なります。

「ニーズ」は「漠然とした衝動・潜在的な欲求」のことを指し“何かを食べたい”“もっと眠りたい”などの漠然とした願望を意味します。一方、「ウォンツ」は「具体的なモノ、ニーズを満たすモノ」のことを言い、“ハンバーグが食べたい”“安眠できる枕がほしい”など、ニーズよりさらに踏み込んだ願望を意味します。

アウトバウンドでは、お客様の「ニーズ」をつかんだうえで、「ウォンツ」へと切り込むトークスクリプトにすることが重要です。“眠りたい”というニーズがないお客様に対し、“安眠枕”のすばらしさを熱心に説明しても、聞いてもらえないからです。
その観点から、もう一度トークスクリプトを読み直してみてください。自社商品のメリットを一方的に伝えるトークスクリプトになっていませんか?

まずは、伝える側(アウトバウンド)と受け手(お客様、顧客)のニーズとウォンツがミスマッチなトークスクリプトになっていないかを検証してみましょう。

単調な商品説明になってない?体験談を盛り込み臨場感を創出

ニーズとウォンツのミスマッチを解消しただけでは、売上がとれるトークスクリプトになったとは言い切れません。オペレーターの会話やモニタリングの結果を検証し、当初組み立てたトークスクリプトに問題点がないかを見直すことが重要です。

トークスクリプトを改善する際には、以下の4つのポイントに留意すると効果が高まります。

Point① 最初に設計したトークスクリプトにムリやムダ、過不足はないか
……トークスクリプトのムリやムダ、過不足については、改善を繰り返し、ブラッシュアップさせ続けることが重要です。改善を怠り、失注を繰り返せば、オペレーターのモチベーションにもマイナスの影響を及ぼします。

Point② NGの理由や原因を解消するためのトークが入っているか
……アウトバウンドでは、お客様から断られる状況をいかにして回避するかが、注文率を高めるカギになります。お客様の会話を先回りして、NGの言葉を出しづらくするスクリプトが入っているか、チェックしましょう。

Point③ お客様のニーズを引き出すための効果的な質問が入っているか
……商品に対するニーズをつかまなければ、お客様の期待に応えることはできません。お客様の要望を引き出す質問が入っているか、その要望に応える商品説明が展開できているか、検証しましょう。お客様の期待に沿ったトークスクリプトにすることで、商材の魅力がより伝わるようになります。

Point④ 実例や体験談などを盛り込み、臨場感がわくトークスクリプトになっているか
……お客様の実例、体験談、喜びの声などをトークスクリプトに盛り込むことで、商品説明にリアリティーが生まれ、臨場感が高まります。実績を上げているオペレーターの体験談などを共有することで、効果の高いスクリプトがつくり出せます。

●まとめ
最初に設計したトークスクリプトは、お客様の“生の声”が反映されていない未完成のもの。お客様の声に応えるアウトバウンドにするためには、トークスクリプトに対する効果測定を定期的に行いながら、PDCAを回し続けることが重要です。

トークスクリプトを改善せずに放置することからは、マイナスの効果しか生まれません。お客様視点に立ったコールスクリプトへと変えていくことで、数字がとれるアウトバウンドを構築しましょう。

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